【霜降る月に天高く】私たち現代人にとっての霜月=2009年11月は旧暦(太陰暦)の九月十五日から十月十四日にあたります。この寒々しい響きの霜月は、もともとは「下」を意味するシモだったとか。とはいってもご安心を、神無月(10月)を『上な月(カミナツキ)』と読ませて霜月(11月)を『下な月(シモナツキ)』と読ませる一説です。暦の上でも11月7日の「立冬」22日の「小雪」とつづき、やはりブルブルと寒さに震えは止まりません。天を仰げば、曖昧なところのひとつもない冴えわたったお月さんが見えるでしょう。輪郭のはっきりした寒い月は、管楽器のキレある高鳴りのようです。満天の耳をつんざくような静寂が、凄みをきかせてホラそこに!
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寒月や 門なき寺の 天高し 与謝蕪村
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中旬には全国の神社へ子供が大集結する七五三フェスティバルと千歳飴が待っています。思い出してみてください、健康と長寿を祝い願われたあの頃を。はじめての袴や帯姿で、氏神様を前に~ペコペコぱんぱんペコリ~の二拝二拍手一拝をしてから紅白の棒飴にしゃぶりついたのは、いつの日だったでしょうか。日を繰るごとに、湿りの雨も冷たく厳しいNovember Rainへと移っていき…なるほど「雪待ち月」の異名もうなづける冬本番への序奏は、凛とした天空高く鳴り渡ります。
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